質問
香川県行政経営指針では、行政運営の基本理念として、「香川県の総合行政の主体として、真摯に地域と向き合い、県民起点の行政サービスを提供し、県民一人ひとりの幸せと、生きがいのある社会の実現に貢献する。」と掲げられています。私は、この言葉を単なる理念ではなく、現場で生かすべき実践指針だと受け止めております。そして、現場の声に寄り添い、事業を柔軟に軌道修正し、やったことのないことにも挑戦する。そして、県民一人一人の心に突き刺さる県政を実現する。その思いを胸に、今回は五つのテーマから県政の在り方を問いたいと思います。
質問の第一点目は、小豆島航路をはじめとする離島航路を利用する離島住民の交通費負担軽減についてです。
香川県の離島航路では、近年、運賃の値上げが相次いでいます。例えば、高松港と小豆島土庄港を結ぶ高速艇は、昨年四月に、運賃が片道千百九十円から千四百円へ、消費税率の引上げによるものを除くと約十八年ぶりに引き上げられました。燃料費や人件費の高騰による航路維持の困難さが背景にあり、高速艇の運賃が二百十円、率にして約一八%もの値上げとなったものです。一方で、フェリーの旅客運賃は、現在、片道七百円で据え置かれていますが、高速艇運賃の大幅上昇により、小豆島と高松を頻繁に行き来する住民にとって負担が大きくなっています。
小豆島をはじめ県内離島の住民にとって、船舶は生活に欠かせない生命線です。島内には高度医療機関がなく、また、進学先が限られるため、場合によっては高松市などにある病院への通院や高校・大学への通学、通勤など、日常的に本土側へ渡航する必要があります。運賃値上げは、こうした生活移動コストを直撃しています。高速艇を利用すれば、片道ずつの往復で二千八百円にもなり、月に何度も通学、通院される方にとっては、家計への圧迫は甚大です。割安な通勤定期券を利用しても、高速艇の場合、一か月で四万二千円にも上り、島民の経済的負担は過大と言わざるを得ません。高齢者など、自宅から遠い港へ出向くためにタクシーを利用せざるを得ない場合には、その分、さらに交通費の負担が増えます。離島という地理的な特性から、船舶が生活に欠かせない住民の生活を守る上で、交通費負担の問題は、看過できない深刻な課題であると考えております。
さて、こうした離島住民の交通コスト負担削減に向けた公的支援は、他県においては既に具体化されています。例えば、沖縄県では、主に離島に暮らす県民のため、離島住民等交通コスト負担軽減事業を実施し、割高な船賃の低減を図っています。具体的には、JR在来線並みの運賃を目標に補助が行われ、実績として、約三割から最大約七割もの運賃低減が実現しています。この制度を利用しようとする離島住民は、市町村発行の離島住民カードを提示することで、割引の運賃となります。
また、いわゆる有人国境離島法関係の施策になりますが、新潟県の佐渡島では、国・県の交付金を活用した支援策として、航路運賃低廉化制度が導入されました。乗船券購入時に佐渡市民サービスカードを提示することで、島民割引運賃により、佐渡島民はJR並みの運賃でフェリーを利用できるそうです。
このような制度によって島民の往来費用は大幅に削減され、本土との行き来が生活の支障とならないよう配慮されています。
ところで、香川県においては、離島振興計画において、特に小豆島地域については、航路の維持や運賃低廉化、利用促進の基本方向が明記されています。しかし、現状は、小豆島航路の運賃値上げに見られるように、島民の負担増大を十分に食い止められていません。離島振興計画で掲げる理念を具体的な施策へと落とし込み、島民の暮らしを支える責務が県にはあるのではないでしょうか。
このような状況を踏まえると、まずは、本県の離島住民が、日常生活や通院、通学、通勤等の社会参加においてどれほどの交通費負担を強いられているのか、定量的なデータを集めることで問題の深刻さを客観的に示す必要があります。
そこで、知事にお伺いいたします。
離島住民の生活交通コストに関する実態調査を実施し、その上で、他県の先行事例も参考に、香川県独自の離島住民交通コストの負担削減に向けた支援制度の創設を御検討いただけないでしょうか。小豆島をはじめ離島に暮らす県民が、地理的な特性を理由に基本的な生活機会を奪われることのないよう、県として支援策を講じる意義は大きいはずです。交通コストの負担を抱える住民に寄り添い、安心して本土と行き来できる環境整備に向けた知事の前向きな御決断と御協力をお願い申し上げます。知事の御所見と今後の取組について、お伺いいたします。
質問の第二点目は、災害時における官民連携と災害中間支援組織の機能強化についてです。
昨年の能登半島地震では、災害時の情報共有の課題が大きく浮き彫りになりました。全国災害ボランティア支援団体ネットワーク、いわゆるJVOADは、被災者支援団体と行政をつなぐ災害中間支援組織でありますが、石川県の災害対策本部会議に参加を希望したものの、認められませんでした。結果として、会議室の外で知事の発言を聞くしかなく、行政と支援団体との間で情報共有が十分に行われなかったと報じられております。災害時の迅速かつ的確な支援のためには、行政と民間が同じ情報を共有し、役割を分担することが不可欠です。
この教訓等を踏まえ、国では制度整備が進められています。防災基本計画の修正により、国とJVOADとが連携し、情報共有会議の開催等を通じて災害時における官民連携体制の強化を図ることについて明記され、発災時には、行政、社協、NPO等が連携して状況の把握や支援を調整する仕組みが推進されています。
また、災害対策基本法等の一部改正により、新たに、被災者援護に協力するNPOやボランティア団体を事前登録する制度も創設されました。平時から、活動内容や被災者援護協力業務の種類を把握しておき、災害時、災害救助法が適用された場合には、登録団体に協力を要請できる仕組みです。この場合には、その協力について実費を支弁する制度になっており、遠方からの支援の参加の後押しになっているのではないかと思っております。国は、官民の連携を強化する方向に大きくかじを切っているのです。
本県でも、今年七月に香川県災害中間支援組織が新たに設立されました。県、社協、大学、日赤の四者を構成団体とするものであり、災害時の支援を効果的に進めるために、平時からネットワークを広げていくことを目的としています。大きな一歩でありますが、一方で、NPO等の支援団体との具体的なつながり方や、支援団体同士のネットワークの築き方については、まだ取組が始まったばかりであると考えます。
ここで重要なのは、災害現場を知る経験豊富な団体を加えることです。専門家によれば、災害中間支援組織に、災害支援の経験が豊富なNPO、ボランティア団体等が入っているか否かが、その組織の機能を左右するということです。現在の香川県の組織には、そうした団体が含まれておらず、機能強化の余地があると考えます。民間のノウハウを持つ団体が加わることで、支援のむら、漏れを減らし、行政と民間のかけ橋として一層機能できるようになります。
機能強化に当たっては、他県の事例も参考になります。佐賀県では、佐賀災害支援プラットフォームという災害中間支援組織を立ち上げ、平時から研修や意見交換を重ね、災害時には行政との調整役を担ったということです。さらに、愛知県では、二年間にわたる検討を経て、あいち広域ボランティア・NPO支援本部が設置されました。同県によるシンポジウムで発表されたこの仕組みは、愛知県版の災害中間支援組織で、有識者からは、支援者・支援団体は、どこで、誰が、何を、どこと、どのようにつながっているかを事前に把握しておくことが大切と指摘されており、平時から情報を整理してネットワークを築いておく意義が再確認されています。
本県においては、他県の事例も参考に、県が主体となって支援団体のリストを作成し、活動内容や専門性をアンケート等で把握する仕組みを進めるべきだと考えます。その上で、災害支援に強い団体を災害中間支援組織に加え、行政・社協とともに連携体制を強化する必要があると考えます。
被災者支援のために、官と民が力を合わせる一層の仕組みづくりをぜひ前向きに進めていただきたく、知事にお伺いします。
災害時に、NPOやボランティア団体などの支援団体に会議に参加していただくなど、支援団体との円滑な情報共有を図るための仕組みをどのように整えていくのか、お伺いいたします。
また、国が進めるNPO等の登録制度をどのように活用していくのか、今後の方針をお伺いいたします。
併せて、平時から、行政、社協、NPO等が合同で研修や訓練を行うなど、顔の見える関係を築く取組をどのように行うか、また、災害中間支援組織の機能強化に向けた方針をお伺いいたします。
質問の第三点目は、若い世代へのプレコンセプションケアの普及啓発についてです。
現在、若い世代の健康づくりの取組として、プレコンセプションケアが注目されています。プレコンセプションケアとは、性別を問わず、適切な時期に、性や健康に関する正しい知識を持ち、妊娠・出産を含めたライフデザインや将来の健康を考えて健康管理を行うという概念です。若い頃から健康管理に取り組むことで、望むときに安心して子供を持てる体づくりにつながり、将来の母子の健康リスク低減や人生の選択肢拡大にも寄与するとされています。しかしながら、現状では若い世代の認知度が極めて低く、僅か一割程度とも言われます。依然として、若い世代への啓発強化が課題です。
こうした中、国においては、プレコンセプションケア推進五か年計画が本年五月に発表され、性や健康に関する正しい知識の普及と情報提供等についてまとめられたところです。
香川県でも、若い世代への情報提供や学校教育の体制に課題があります。学校の性教育では、妊娠・出産やライフプランの視点が十分とは言えず、多くの若者はプレコンセプションケアについて知る機会がないのが現状ではないでしょうか。実際、本県では近年、高校生や大学生などを対象に、妊孕力や妊娠・出産について学ぶライフデザイン講座を実施していますが、実施校は限定的と言えます。若者が知識を得られないままでは、適切な時期に子供を持つ機会を逃したり、逆に、誤った認識から望まない妊娠に至るリスクも指摘されています。こうした課題を踏まえ、本県でもプレコンセプションケアの普及啓発を本格化させる必要があります。
他県の事例ですが、兵庫県では、令和六年度から若い世代へのプレコンセプションケア講師派遣事業を実施しています。希望する県内の高校・大学に対し、性教育指導経験のある助産師等を無料で派遣し、プレコンセプションケアの普及啓発とともに、正しい性の知識や命の大切さ、生涯にわたる健康管理、将来の妊娠・出産を見据えたライフデザイン等について講義しています。初めて講義を受けた生徒にとって、自分の将来を具体的に考えるきっかけとなり、就職、結婚、出産まで見据えたライフプランを描く契機になったという報告もあります。行政と学校が連携したこの取組は、若い世代への効果的な啓発策として、本県にとっても大変参考になると思われます。また、こうしたプレコンセプションケア普及の動きは、他の自治体でも広がりつつあります。
そこで、こうした他県の事例も踏まえて、知事にお伺いいたします。
SNSや動画など、若い世代に届きやすい媒体を活用し、かつ年齢と妊孕力の関係や生活習慣の影響など正しい知識を盛り込み、クイズや漫画などで関心を高めるなど、若者が自分事として学べるよう工夫することで、プレコンセプションケアの重要性を効果的に発信することができると考えますが、若い世代に向けた効果的な周知啓発の媒体や手法について、今後どのように取り組むお考えなのか、お伺いいたします。
また、助産師会などと連携し、兵庫県のように、プレコンセプションケアの専門講師を高等学校などの学校へ派遣する制度を本県でも充実させ、高等学校在学中に全ての生徒が正しい知識を得られる機会を設けるべきと考えますが、知事のお考えをお伺いいたします。
併せて、若者が気軽にプレコンセプションケアに関する相談をできるような場づくりを検討すべきと考えますが、知事のお考えをお伺いいたします。
質問の第四点目は、森を守り、海を育む森林整備についてです。
山に人が入らなくなり、県内各地で森林が荒廃している現状が指摘されています。木が密集して日光が入らず、下草が育たないため保水力が低下して、土砂災害の危険も高まっています。森林の荒廃の影響は、川を通じて海にまで影響を及ぼし、栄養塩類のバランスが崩れとで藻場の衰退や魚介類の減少を招いています。山と海は一体であり、森林の整備は海の豊かさを守ることにつながるという視点が、今まさに必要とされています。
本県の森林面積のうち、民有林の占める割合は約九割であり、そのうち、人工林の多くは利用できる時期を迎えています。他方で、森林整備は所有者の意向に頼っており、間伐や植林などの面積は年間六百ヘクタール程度にとどまっています。また、年間を通じて間伐をはじめとする森林整備の作業に従事している森林組合等の作業班員数は、令和六年度までで、およそ三十年間で三分の一まで減少しており、担い手不足は深刻です。市町の森林行政も、専任の林務職員が不在あるいは少数で専門性に限界があるため、計画的・継続的な整備を実行する体制が整っていません。このように、民有林の面積比率が高く、所有者が県外などに分散し、林業の担い手不足と市町職員の体制脆弱が重なる結果、県内の森林整備は非常に限定的な状況にあります。
お隣の愛媛県では、この課題に対し効果的に対処するため、県からの委託により、公益財団法人愛媛の森林基金内に森林管理支援センターを設置しています。令和三年までに、同県内五つの流域全てに森林管理推進センターを設置しており、その支援センターが設置する流域全ての森林管理推進センターで、支援センターから各推進センターに、技術職員を技術指導員として派遣。市町や推進センターに対し、市町が行う意向調査や集積計画案の作成などへの支援、森林整備技術の指導、担い手確保支援、森林環境譲与税活用指導など、一連の支援を行っています。これにより、森林所有者への意向調査や集積計画策定など、森林の整備を一体的に推進しています。
香川県でも、同様の専門的な支援組織を設けることで、県と市町が連携して効率的に森林整備を進められる体制の整備が期待されます。
森林整備には、森・川・海をつなぐ生態系連鎖への寄与という側面があります。ある研究によると、森林土壌で生成されるフルボ酸鉄などの腐植物質が河川を通じて海に供給され、植物プランクトンや海草の成長を促すことで魚介類の豊かな生息環境をつくるということです。実際、宮城県の気仙沼湾では、源流域で植林・整備された森林から豊富な栄養素が川を通じて海に流れ込み、カキやホタテの漁獲高に結びついていることが確認されています。また、適切な間伐・植林で森林の下層植生と腐植土が充実すると、豪雨時の土砂崩壊が減少すると指摘されており、土砂流出の抑制によって清浄な水質が維持され、海まで健全な栄養循環が確保されます。このように、森林をしっかり整備することは、防災や水源保全の効果だけでなく、豊かな海の再生にもつながると言えます。
この、森・川・海のつながりは、環境教育の現場でも取り上げられています。例えば、高知県では、黒潮実感センターが、豊かな森から流れてくる栄養豊富な水が多様な生き物のすむ豊かな海をつくる一方で、暮らしから流れ出たごみが海に届き、海の生態系を破壊しているという事実を踏まえた学習プログラムが実施されています。また、愛媛県のあめつち学舎では、高校生が森・川・海のつながりについて現場で学び、自然の恵みを生み出す仕組みと、それを利用する人との営みを体験的に学習するカリキュラムが組まれています。地域の次世代が自然の循環を理解することは、持続可能な社会づくりに欠かせません。
そこで、知事にお伺いいたします。
愛媛県の森林管理支援センターの実例を踏まえ、森林整備に関する市町への支援体制の強化について、知事のお考えをお聞かせください。
また、森林と海のつながりを意識した教育・啓発活動の推進について、知事の考えをお聞かせください。
最後は、PPAを活用した太陽光発電設備の導入の促進についてです。
香川県では、かがわエコオフィス計画において、令和十二年度までに、県庁の事務・事業から発生する温室効果ガス排出量を平成二十五年度比で五〇%削減するという目標を掲げ、省エネルギー化や再生可能エネルギー導入を進めています。
特に、重点施策として、県有施設への太陽光発電設備の導入拡大に取り組み、新設建物や防災拠点施設や避難所となっている施設を中心に率先導入を進めています。この一環として、県は、PPA方式による太陽光発電設備整備事業についてプロポーザル方式で公募を行っており、価格だけでなく非常時・停電時における電力の使用とその利便性など、幅広い効果を評価する方針です。環境省も、レジリエンス対策や再生可能エネルギー比率の増加などを考慮し、価格以外の価値も含めて総合的に検討するよう求めています。小豆島のような離島で、南海トラフ地震や台風災害時に停電が起きた場合でも、県有施設に再生可能エネルギー設備があれば、自立運転機能などで一定の電源確保が可能です。
PPAは第三者所有モデルなので、自治体側は初期投資不要で導入できるメリットもあります。例えば、新潟市水道局では、浄水場にオンサイト型PPA方式で太陽光設備を導入し、日中発電分を活用することで停電対策を強化しました。また、蓄電池併用の自治体事例では、PPAを活用して再生可能エネルギー設備を導入し、CO2削減だけでなく、災害時のレジリエンス向上も実現しています。
本県では、県有施設へのPPA方式導入は、主に本土側で進められていますが、小豆総合事務所などの小豆島の施設にも拡大し、非常用電源として活用できるよう積極的に検討・支援すべきだと考えます。県は、離島の電力事情の特徴を踏まえて、地元自治体とも連携し、必要に応じて蓄電池併設なども含めた総合的な計画立案を行うことが望まれます。
一方、PPA制度は比較的新しく、市町職員の間で理解が十分でないケースも見受けられます。環境省は、自治体向けにPPA導入に係る手引やセミナーを用意し、手引では、導入手順や注意点を具体的に示しています。県においても、市町職員向けにPPAのメリットや事務手続などを解説する研修会や情報提供を積極的に行い、自主的な導入検討を後押しすべきではないでしょうか。
これらのことを踏まえ、知事にお伺いします。
県は、既存の脱炭素・防災に関する計画を尊重しつつ、小豆島などの離島の県有施設においても、PPAを活用した太陽光発電設備導入を促進すべきだと考えますが、知事の御所見をお伺いします。
また、市町職員への理解促進と市町の施設における導入支援について、知事の御所見をお伺いします.
香川県知事【池田豊人】
小泉議員の御質問にお答えいたします。まず、小豆島航路をはじめとする離島航路を利用する離島住民の交通費負担軽減についての御質問がございました。
離島航路は、高松市などの高度医療機関への通院や、通勤・通学などの手段として必要不可欠であり、その運賃値上げは、小豆島をはじめとする離島住民の生活コストの増加に直結をする重要な課題であると考えております。
このため、香川県離島振興計画に基づき、市町において、本土への通院や通学に係る航路運賃に対する支援などが行われてきたところであります。また、小豆島におきましては、リスクが高い妊婦の妊娠後期における健診や分娩を、緊急時の体制が充実している本土側の連携病院で行うセミオープンシステムを導入しており、その際の航路運賃などの支援を行っております。
しかしながら、昨年四月に小豆島と高松を結ぶ高速艇の料金が値上げされるなど、物価高を背景として、航路運賃が上昇していることについては認識をしております。
このため、国の補助対象航路以外の航路に係る燃油や資材等の価格高騰に対応した助成制度の創設や、他の公共交通と比較した運賃の割高感を軽減するための制度の充実を図ることについて、私のほうで国に対しまして要望活動を行っており、本年六月にも政府予算等に関する政府提案・要望を実施する際に、この項目も盛り込んだ要望をしているところであります。また、今月下旬にも、この点を含む国への要望を予定しているところであります。
今後、関係市町から航路運賃の上昇による島民生活への影響を聞き取るなど、現状のさらなる把握をしまして、必要な対応について検討してまいりたいと思います。
次に、災害時における官民連携と災害中間支援組織の機能強化についての御質問がございました。
災害時の迅速な被災者支援につなげるためには、NPO法人、ボランティアなどの支援団体と円滑な情報共有を図ることが重要であると考えております。
御指摘の特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワークJVOADは、全国・全域で行政と連携しながら災害ボランティア団体などの活動支援・活動調整を行っている団体でありまして、これまでも県でも当該団体と継続的な意見交換を行っているところでございます。
今後とも、当該団体との連携を緊密に図るとともに、発災時に円滑な情報共有ができる仕組みについても検討してまいりたいと思います。
また、県内のNPO法人などの実態把握を行うことや、全国の災害に関するNPO法人などが集う会議への参加を通じまして、県内外の災害に関するNPO法人などとも平時からつながり、円滑に情報共有ができる関係の構築に努めてまいりたいと思います。
さらに、発災時に被災者支援を行う団体を、申請に基づき国が登録する被災者援護協力団体登録制度につきましては、発災時に、支援を受けることが可能な団体を把握する上で有益なものと考えておりますけれども、本年七月に申請が開始されたところでありまして、現時点では、登録が完了した団体はないということであります。
引き続き、登録状況を注視をしてまいりたいと思います。
また、平時から関係者間の顔が見える関係の構築につきましては、発災時に、香川県災害中間支援組織が迅速に機能するように、情報収集や連絡、調整の流れを盛り込んだ活動マニュアルを作成しているところでありまして、今後、県内の支援団体や県社会福祉協議会など関係者が一堂に会する研修会を開催し、手順を共有することなどを通じまして、顔の見える関係構築に努めてまいりたいと思います。
香川県災害中間支援組織の機能強化につきましては、まずは、県内外の支援団体との関係構築や、発災時の作業手順の整備・確認を着実に進めて、その上で、先進自治体などの事例も参考にしながら、効果的な取組を検討してまいりたいと思います。
次に、PPAを活用した太陽光発電設備の導入の促進についての御質問がございました。
県では、二〇五〇年カーボンニュートラルに向けまして、脱炭素に県自らが率先して取り組むため、かがわエコオフィス計画に基づき、PPAの導入や照明設備のLED化、ESCO事業による省エネ型の照明や空調機器の導入などに取り組んでおります。
県有施設のPPAの導入につきましては、昨年度、保健医療大学と環境保健研究センターにおいて初めて実施をしまして、今年度は、高松土木事務所など三施設で導入を予定しております。
県有施設にPPAを導入することは、初期費用や県による保守が不要などのメリットがあるほか、災害発生時のレジリエンス強化にもつながると考えております。
このため、お尋ねの島嶼部を含めまして、県有施設におけるさらなるPPAの導入について検討してまいりたいと思います。
次に、市町に対する支援につきましては、毎年、市町職員を対象に、脱炭素の必要性や公共施設へのPPAの導入など、脱炭素に関する勉強会を開催し、意識の醸成を図っております。県内の市町では、高松市の香東川浄化センターでPPAが導入されているほか、導入に向けた検討を行っている市町もあると伺っており、引き続き市町職員の理解の促進と市町の施設における導入について、県のほうでも支援を行ってまいりたいと考えております。
環境森林部長【秋山浩章】
小泉議員の、森を守り、海を育む森林整備についての御質問にお答えをします。
近年、森林所有者の高齢化や都市部への転居等により、管理が十分に行われない森林が増加し、課題となっております。
このため、森林の有する公益的機能の発揮などを目的として、平成三十一年四月から、管理が困難な森林を、市町村において適切に管理することなどを内容とした森林経営管理法が施行されております。
市町が森林を適切に管理するためには県のサポートが重要であり、御指摘の愛媛県の森林管理支援センターは、県の委託により、市町が行う意向調査や森林整備技術の指導、担い手確保支援などを行っていると承知しております。
一方、本県において、森林面積の大きい高松市やまんのう町など八市町におきましては、森林所有者に対する将来の森林管理についての意向調査や、希望する所有者から森林組合等への管理委託の仲介等を行っており、これらについて、県の林業普及指導員が市町を個別に支援しております。
また、昨年度からは県と市町において、間伐などの森林管理の具体的な提案を行う森林施業プランナーをアドバイザーとして森林組合等に配置し、相談への対応なども行っております。
次に、教育・啓発活動につきましては、森林についての理解を深め、里山づくり活動等を体験するみどりの学校や、香川大学と共同で、海ごみの回収や発生抑制など、里海づくりについての理解を深めるかがわ里海大学において、森林と海のつながりの重要性についてのプログラムを設け、フィールドーワークなどを行っております。
また、毎年七月に県民の皆様を対象として、環境保全活動についての理解を深める環境学習会を実施しており、森林と海のつながりについての説明も行っております。
今後とも、市町や森林組合等と連携し、計画的な間伐や下草刈りなど、森林整備を進めるとともに、森林と海のつながりの重要性について、広く県民の皆様の理解が深まるよう、周知啓発に努めてまいります。
子ども政策推進局長【井手下慶博】
議員の若い世代へのプレコンセプションケアの普及啓発についての御質問にお答えいたします。
若い世代が自分事として性や健康について学ぶことは重要であり、これまで県では、保健所や市町の保健師等が、高校や大学の文化祭などに出向き、相談コーナーの設置や妊婦体験の実施など、学生が気軽に立ち寄れる雰囲気の中で知識を身につけられる工夫をしながら取り組んでいるところであります。
また、今年度、高校の家庭科の授業の補助教材として、プレコンセプションケアを分かりやすく説明したチラシを、県内全ての高等学校、高等専門学校に配布したところであります。
御提案のSNSや動画などによる啓発につきましては、今後、高校生や大学生等からニーズを把握してまいりたいと考えております。
また、専門講師の派遣につきましては、希望する高校が、香川大学医学部に事務局を置く香川母性衛生学会に依頼し、産婦人科医師や助産師による性教育講演会を実施しており、昨年度は、二十八校で三十七回開催されたと承知をしております。このほか、県におきましても、令和五年度から香川県看護協会に委託し、高校生や大学生、新社会人等を対象として、助産師等による出前講座を受け付けており、昨年度は高校一校、専門学校二校、大学一校で実施をいたしました。
若者が気軽に相談しやすい場づくりにつきましては、現在、本県では妊娠・出産サポート相談や性と健康に関する相談での電話相談などを行っておりますが、若者の相談実績は少ないことから、若者はもとより、その身近な相談者である親世代に対しても、より一層の周知を図ってまいります。
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