2/10㈫に開催された「せとうち讃岐をユネスコ世界ジオパークに!」シンポジウムに参加しました。

瀬戸内の新たな価値をどう創造するのか。
その可能性と課題について、非常に示唆に富む議論が交わされました。
ジオパークとは何か
ジオパークは単なる「地質の保全」ではありません。
地質(ジオ)を起点に、自然・文化・歴史・産業・暮らしを
ひとつの“物語”としてつなぐ取組です。
講演では、日本のような先進国では、国際的に評価された学術論文の存在が地質学的価値の裏付けになる、という指摘もありました。
つまり、学術的裏付けがあることが前提条件。
その上で、それをどう地域づくりに活かすかが問われます。
ボトムアップとトップダウン
香川大学の長谷川修一先生からは、「ジオパークはボトムアップでなければならない。しかし同時に行政のトップダウンも必要。」という重要な視点が示されました。
地域住民の参加が不可欠。しかし、行政が戦略として位置付けなければ前に進まない。
両輪が必要です。
瀬戸内戦略の中での位置づけ
香川県は昨年から研究ワーキングを立ち上げ、県としての方向性を整理しています。
提示された考え方は明確でした。
「瀬戸内に新たな価値を創造する」
瀬戸内国際芸術祭がアートを触媒として地域を再発見させたように、
ジオパークは大地(ジオ)を触媒に瀬戸内の魅力を再発見する取組。世界に通用する価値として戦略的に位置付けるという考え方です。
シビックプライドにつながるか
大西市長は「ジオパーク認定はシビックプライドにつながる」と発言されました。
確かに、自分たちの土地の成り立ちを知ることは、地域への誇りにつながります。
地名の由来、産業の背景、防災との関係――すべてが「大地」に結びついている。
それを子どもの頃から学ぶことが重要だ、という提言も印象的でした。
重要なのは「人」
審査基準で問われるのは学術的価値、管理体制、地域の主体的参加
特に強調されたのは、サイトは必要条件だが、管理体制と“人”がなければ認められないという点。
世界ジオパークは4年ごとに再審査があります。一度認定されれば終わりではありません。継続的な地域の関与が問われます。
これからの課題
議論の中で浮かび上がった課題は、行政職員へのジオパーク理解の浸透、住民が「自分ごと」と捉える仕組みづくり、科学的裏付けの蓄積、大学との連携、でした。
特に印象的だったのは、機運が下がった時期に、原点に戻り、地域イベントやガイド育成を徹底した結果、住民の側から行政に働きかけが起きた
という事例。
やはり鍵は「ボトムアップ」ですね。
なぜ「ジオ」なのか
最後に提示された問い。「なぜジオなのか」答えはシンプルでした。
地域のすべての営みの根源が「ジオ」だから。
産業も、防災も、文化も、教育も、その土台は大地にあります。
瀬戸内はすでに世界から評価されています。
しかし、「美しい」という評価を超えて、なぜ美しいのかを語れるかどうかが
次のステージだと感じました。
ジオパークは観光政策ではなく、地域の未来戦略です。
簡単な道ではありません。しかし挑戦する価値は十分にある。
今後の議論と取組を、私も注視し、関わっていきたいと思います。
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