行政県議会質問 2023.11.29

令和5年総務委員会質疑状況 行政経営指針2024素案について

 

(質問)

先ほど、御説明いただいた行政経営指針素案の内容について質問させていただきたい。 

指針では『「人生100年時代のフロンティア県」の実現に向けて挑戦する香川県庁』というビジョンを掲げている。本指針の中で最も重要な部分は基本理念とその実現のための5年後のありたい姿として示されたビジョンではないかと思う。 

基本理念とビジョンを本県が体現するためには、職員一人一人がどれだけ深くこれらに共感し、一体化しているかが問われると思う。多くの職員がこの理念を体現するには、押し付けられたものではなく、自発的に実践したいと思える内容である必要がある。 

 

素案の中には、本指針の目的として、コロナや生成AIといった外部環境の変化と、超過勤務の増加、40代などの中間層職員が少ないという現状、また定年延長制度の導入といった、内部環境の課題に対応するため、「香川県行財政改革基本指針」を見直すこととしたという記載があるが、この基本理念とビジョンの策定について、どのような過程で、誰から提起され、何人の職員が関わり、どんな案が出て、こういう形におさまったのか、経緯について伺いたい。

 

(近藤総務部長) 

本県では、平成7年度以降、量や質に着目した行財政改革を行ってきており、令和3年度から、現在の「香川県行財政改革基本指針」を策定し、効果的・効率的な業務執行体制などの取組みを進めてきたところである。 

 

一方、指針の策定後、定年延長制度の導入による組織の活力維持、生産年齢人口が減少する中での優秀な人材の確保といった課題が顕在化してきており、やりがいを持ち、能力を発揮することができる働きやすい職場づくりに、より一層取り組む必要が生じたことから、今年度中に指針を見直すこととし、昨年度から、総務部において、準備を進めてきたところである。 

 

指針の見直しに当たっては、まず職員の意見や意識を把握し、分析することが必要であると考え、本年2月に、職員に対して仕事に対する考え方など、約 70 の設問からなるアンケートを実施し、1,800人を超える職員からの回答があったところである。 

 

また、将来の県庁を担ってもらう若手職員の声も聞いていくことが重要ということから、若手有志 11 名で構成するプロジェクトチームを立ち上げ、この3月末に知事に対し、提言を行ったという経緯もある。 

 

こうした職員の意見や意識を分析したところ、組織運営上の様々な課題があるということが分かったことから、指針の策定に当たっては、職員が同じ方向を向いて仕事をし、職員一人一人の力が発揮され、組織全体として成果を上げていくために、先ほど申し上げた基本理念やビジョンを定め、共有することが大事であるという考えに至ったものである。 

 

このうち、基本理念については、改めて県行政としての普遍的な目的や使命を明らかにしたものである。県行政としては当然の内容ではあるが、職員の年代や職階にかかわらず、また、時代にも左右されないものであり、今一度職員が仕事を進める中で立ち返り、意識を共有するためにお示ししたものである。

 

また、ビジョンについても、県の総合計画の基本目標である「人生100年時代のフロンティア県の実現」を、職員一人一人が、自分事として捉え、参画し、達成することができるように、5年後の県庁のありたい姿として示したところである。 

 

実際の分析作業については総務部で行っているが、その内容は職員アンケートや若手職員の提言をもとにしたものである。また、策定を進める中では、外部の有識者で構成する行財政改革推進会議での御助言もいただきながら、取りまとめを行っている。

 

 

(再質問) 

今答弁いただいたように、若手のプロジェクトチームの提言や、多くの方が回答したアンケートなど、策定過程で、いかに多くの現場の声を取り入れたかが、この基本理念とビジョンが実現するかどうかに大きく影響すると思っている。 

 

また、先ほど城本副委員長からも御指摘があったように、グループリーダーになりたいと思う職員が34.2%、将来、管理職になりたいと思う職員が31.1%、というアンケート結果からも分かるように、6割から7割ぐらいの職員が、「今のままでいい」という考えを持っており、チャレンジ精神があまり見られない状況である。

このような職員に対し、基本理念に込められた、「県政の課題全般について俯瞰的な視野を持って」、「積極的に現場に出て、県民のニーズを掴み」、「県民一人一人の幸せに貢献」してもらえるようにするためには、この基本理念が、トップダウンによるものではなくて、どれだけボトムアップの要素が加わっているかどうかが

実現にあたっての最大の課題だと思っている。 

 

この点、本指針は、先ほど答弁いただいた若手のプロジェクトチームによる提言など、現場の声も取り入れているということなので、ボトムアップの意図も感じている。 

 

次に、自分の声が指針に反映されていると感じる職員が、一定程度いたとして、「自分の声は特に反映されていない、この基本

理念やビジョンは、県庁のどこかで決められて、それが資料として配布されて、それに基づいた研修が行われる」というように感じる職員も圧倒的に多いと思う。そういった想定の中で、「全ての職員が、主体性と責任感を持って地域課題の最前線に立ち、明日の香川づくりに向けて挑戦している。」という5年後の姿を見るために、このビジョンと基本理念をどのように、全ての職員に浸透させるお考えなのか、伺いたい。 

 

(近藤総務部長) 

御指摘があったように、指針の取組みを確実に進めていくためには、全ての職員にビジョンや基本理念を浸透させていくことが重要だと思っている。 

 

来年の指針策定時には、全職員に対し指針の内容を周知することを考えているが、その後も時期を捉え、職員に意識付けするため、例えば職階別の研修や新規採用職員への研修などの機会にも、基本理念やビジョンも含む、指針に込めた意味などについて、しっかりと丁寧に説明して参りたいと考えている。 

 

一方で、ただ、基本理念とビジョンを伝えていくだけでは、職員への浸透や指針の実現に、なかなか繋がっていかないのではないかと思っている。 

制度所管部局である総務部としては、今回素案でお示ししている取組み、例えばジョブチャレンジ制度などの新たな制度の創設、人事評価制度やグループ制度のような既存の制度の見直し、それから、人事制度の運用の改善といったものを進めることにより、指針の内容をしっかりと具体化していく必要があると思っている。 

 

加えて、それらを実行する際には、制度の創設や見直しの趣旨や狙い、職員に求める望ましい姿などについて、メッセージとしてしっかりと発信し、基本指針やビジョンの浸透、組織の変革や

職員の行動変容につなげていきたいと思っている。 

 

また、先ほど申し上げた職員へのアンケートについても毎年度実施することとしているが、アンケートを通じ、基本理念やビジョンの浸透や指針を実現するための職員の参画も図るとともに、アンケート結果に基づき、取組みの見直しもその都度行っていきたいと思っている。 

 

その上で、併せてということになるが、県庁内の各所属やグルー

プといった単位においても、組織としての政策目的について改めて定義した上で、適切な組織マネジメントが行われるよう、今後仕組みづくりも進めて参りたいと考えている。

 

(再質問) 

アンケートを通じて見直しを進めるということは、すごく重要なことだと思う。例えば今回のアンケートが1,800名以上の回答に基づくもので、その中には回答の催促があり、仕方なく出した方もいると思うが、今後、回収率を 100%に近づけ、そのアンケート結果が取組みに反映されると、アンケートに回答して良かったと思う職員が増えるのではないかと思う。

僅かなところかもしれないが、自らの回答と取組みの関わりを感じてもらうことで、現場で働く全ての職員に基本理念やビジョンが浸透していくと思うので、アンケートの回収率を高め、職員の声をより反映させるということについて、是非要望としてお伝えさせていただきたい。 

次にお尋ねするが、次回この指針を見直すのは令和 11 年になるのか。

 

(近藤総務部長) 

指針については、計画期間が令和6年度から5年間ということで、令和6年度から令和10年度までの計画となっている。本指針について、途中で見直すべき変化があるかは別にして、計画期間の5年間ということであれば、令和 10 年度中に内容の見直しを行い、次の指針につなげていくというのが、現時点での一般的な考え方になる。 

 

また、指針の内容を具体化するため、指針に基づいた年度ごとの実施計画を策定しようと考えているが、毎年度、実施計画を策定していく中で、検証を行い、新たな取組みについても行っていきたいと考えている。

 

(要望) 

全体の見直しは5年後であるが、先ほど答弁のあったように、年度ごとの実施計画という形で見直しを行うということであった。実施計画の策定時においては、職員向けのアンケート結果を反映するということが、すなわち職員の方の声を反映することになることから、是非注力していただければと思う。 

 

今、部長から基本方針やビジョンをいかに浸透させていくかについて答弁いただいたのと同じような熱量で、3,000 人近い職員の皆さんが県庁のありたい姿に向かっていってもらえるよう要望し、この質問を終わりたい。

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