
(質問)
本県における在留外国人数は、2022年12月時点の時点で15,078人となっており、 2010年末と比較し約1.7倍となっている。
一方、 県人口は毎年減少しており、 この結果、 在留外国人数が県人口に占める割合が2010年の0.84%から2020年の1.49%へと大幅に上昇している。
今後、その傾向は顕著となり、統計局によると、日本人人口は、少子高齢化と人口減少により減少が続くと見込まれる一方、外国人人口は増加が続くと見込まれており、総人口に占める外国人比率は、2070年に10.8%にまで上昇するといわれている。
本県では、こうした中、 「新かがわ多文化共生推進プラン」に基づき、国籍や民族などの異なる人々が、 互いの文化的違いを認め合い、 対等な関係を築きながら、 地域社会の構成員としてともに生きていくような多文化共生の地域づくりの推進のため、 さまざまな施策を進めてきた。
そこで、日本語・日本社会に関する学習を進めるコミュニケーション支援についての本県の取組みについて伺う。
(菊地国際課長)
県内在住外国人は増加しており、5年6月末の速報値では16,000人を超えて、これまでの最高人数を更新している。
「新かがわ多文化共生推進プラン」を令和3年11月に策定し、これまでは、外国人住民を支援の対象として捉えていたが、日本人住民が減少していく中、外国人住民も日本人住民と共に地域を作り上げ、地域を活性化していく社会の担い手として社会参画を促進し、地域活性化につなげるという視点を新たに追加し、多文化共生に取り組んでいる。
その中で、コミュニケーション支援は重要であることから、これまで、県国際交流協会と連携した日本語講座のほか、アイパル香川において、ボランティアによる日本語サロンを開催し、日本語学習のサポートのほか、生活相談や外国にルーツを持つ子どもを対象とした日本語指導や教科学習の補助を行うボランティア派遣に加え、地域日本語教室の運営に不可欠な日本語指導ボランティアの育成講座も行っている。
また、今年度から新たに、外国人住民が日本で生活する上で最も大きな課題である日本語能力の向上、特にコミュニケーションには日本語が大切であることから、日本語教育の専門家に総括コーディネーターを委嘱し、各日本語教室について調査するとともに、県内日本語教育に携わる様々な立場の方で構成する「総合調整会議」を開催し、県内の地域日本語教室の在り方や方向性、持続可能な運営等について検討を行うこととしている。
このほか、他部局の取組みではあるが、県内企業においても外国人技能実習生を雇用していることから、日本語能力向上のための研修等に対する支援も行っていると伺っている。
(再質問)
地域日本語教室でのサポートや「総合調整会議」を実施することでより多くの方に日本語教育に広める取組みについて、伺ったところである。
2020年9月に 改訂された総務省の「地域における多文化共生推進プラン」 では、多様性と包摂性のある社会の実現によるポストコロナ時代の 「新たな日常」 の構築、地域社会への外国人住民の積極的な参画と多様な担い手の確保などについて述べられており、外国人住民の支援という観点に加え、 外国人住民を地域社会の担い手として社会参画を促すという観点も取り入れている。
また、 持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のための国際目標を定めた 「持続可能な開発目標」 (SDGs) においても、 包摂性を示す 「誰ひとり取り残さない」 というキーワードは、分野を問わず求められる基本的理念とされており、 この観点を取り入れた内容となっている。
外国人を日本社会の一員として受け入れる社会包摂を念頭に置き、外国人が生活等に必要な日本語能力を身に付けられるよう、地方公共団体が関係機関等と有機的に連携しつつ行う日本語教育環境を強化するための総合的な体制づくり等を行う事業に対して、新たに事業を実施するために必要な経費の一部を補助することにより、「生活者としての外国人」の日本語学習機会の確保を図ることを目的とする「地域日本語教育の総合的な体制づくり推進事業」の採択団体として、令和5年度から本県が加わっていると伺っている。
そこで、この事業を採択された経緯と、当事業の具体的な目的について伺う。
(菊地国際課長)
本県においても在住外国人が過去最高となり今後も増加が見込まれる中、外国人住民の中には、日本語能力の不足のため、コミュニケーションが取れず、日常生活の様々な場面で支障が生じているという意見をいただいている。
現在、県内6市6町に22の日本語教室があるが、空白地域となっている市町もあり、十分な学習機会の支援を受けられていない方がいるという課題もある。
こうした課題を解決し、外国人が生活に必要な日本語能力を身に付けられるよう、この度、委員御指摘の文化庁の補助事業を活用し、地方公共団体が関係機関等と連携し日本語教育環境を強化するための総合的な体制づくりを行い、「生活者としての外国人」の日本語学習機会の確保を図ることとしたところである。
具体的には、「総合調整会議」の開催や総括コーディネーターの設置、また、日本語教室の指導者等の課題の共有・意見交換を行う「地域日本語教室ネットワーク会議」の開催のほか、学習支援に携わる人材不足解消のための新たな学習支援者の養成講座や、既に学習支援者として活動している方のスキルアップ研修会の実施も予定している。
加えて、日本語学習を必要とする子供に加え、日本語ができない親も一緒に、日本語の習得だけでなく、地域の文化や社会制度などについても学ぶ機会を提供する「おやこにほんご教室」も行っている。
こうした取組みを通じ、各日本語教室の連携体制を構築すること等により、日本語習得への多様化するニーズに対応し、継続的な展開に繋げていきたい。
(再質問)
今伺った取組みについての具体的なスケジュールと今後の展開について伺う。
(菊地国際課長)
先ほど申し上げた「総合調整会議」は、3月1日に開催を予定しており、日本語学校の先生、日本語教育を専門としている大学教授、日本語学習者、小学校の先生、外国人を雇用している企業など様々な立場の方に集まっていただき、意見を伺う予定である。
また、学習支援に関わる人材不足を解消するため、3月10日には、日本語教室体験会を開催する予定である。
今後は、県国際交流協会との連携を更に強化し、国の「地域日本語教育の総合的な体制づくり推進事業」を活用しながら、外国人住民が生活に必要な日本語能力を身に付けるとともに、地域社会の一員として活躍するためのコミュニケーションができるよう、関係機関と連携し、取り組む。
(要望)
これから外国人が増えていく中で、誰1人取り残されないように、日本語教育を進めていくことが、今後の県の発展にも繋がっていくと思う。
50年後の日本では、外国人の割合は10.8%となり、多文化共生が進んでいないと、産業の担い手不足、差別や偏見、地域の分断、災害時の問題、外国人の子どもの居場所、移住先としての魅力の低下といった、さまざまな問題が深刻化していくおそれがある。
本県に住む外国人の社会参画を促し、地域活性化につなげることに積極的に取り組んでいただくよう要望する。
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