
(質問)
国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の地域別将来推計人口」では、香川県では、2050年に約72万人になるとされており、ピーク時の2000年から50年間で30万人以上が減少することになる。
2000年から続く転出超過傾向がその推計に影響を与えていると考えられ、中でも、高校卒業時の県外転出が多い状況となっている。
一度県外に進学してしまうと、そのまま都市部に就職してしまう若者も多く、急速に進む人口減少を食い止めるためには、若者の地元離れについて対策を講じる必要がある。
大学進学までに地元への愛着が形成された若者は就職を機に地元へ戻る場合も多いが、地元を離れるのが若ければ若いほど、地元への愛着を感じにくくなる。
令和6年度入学者選抜での出願状況を見ても、小豆島や東讃地域の多くの高校では入学定員を下回っており、地元の市町と離れた高校への進学を希望する生徒が以前よりも増えていると思う。
少子化が進行する中、進学希望者が地元の高校に進学するかどうかが、地域の県立高校の在り方を考えるうえでも重要な課題となる。
大学進学よりも若い時から進行する地元離れとして早期に対策を講じ、地元に愛着を持ってもらい、地元への進学、就職につなげていくべきであり、私としては、地域と県立高校との結びつきを強くする取組みが求められると考える。
三木高校では、県中小企業家同友会と連携し、「インタビューシップ」と名付けられたキャリア教育が行われており、このような地域の魅力を伝え、地元で働きたいと感じられるような優れた取組みについて、他校への横展開も図り、積極的に地元の中学生などに知ってもらうようにすることで、多くの生徒が地元の高校に進学を希望するようになり、地元離れの流れを早期に食い止めることができるのではないか。
また、少子化による人口の自然減少も続く本県にとっては、県外の若者に対して、香川県を新たな「地元」として選んでもらう取組みも重要である。
本県では、全ての県立高校で全国から生徒を募集し、香川県の穏やかな気候と美しい自然、伝統、文化に囲まれて学校生活を送る「せとうち留学」制度を実施しているところであり、更なる制度の周知が必要ではないか。
せとうち留学制度を全国に幅広く発信する中で、各学校の魅力ある学校づくりの取り組みも併せて周知し、県内に来た高校生が今後、香川を新たな「地元」として愛着を感じていただけるよう取組みを進めていただければと思う。
そこで、若者の県内定着につながるよう、地元への愛着を育むことをめざし、県立高校の魅力化を推進するための地域との連携について、今後どのように取り組んでいくのか教育長に伺う。
(教育長答弁)
現在、すべての県立高校において、地元自治体や企業、大学等の地域の主体と様々な連携を行い、総合的な探究の時間や課題研究等の授業をはじめとした教育活動に取り組んでいる。
具体的には、議員御指摘の地元企業と連携したインタビューシップのほか、地元市町や企業との連携による地域の課題解決を図る小豆島中央高校の「しまのみらいプロジェクト」や、各専門高校での地元農水産物を使った商品開発などの活動が行われている。
こうした取組みは、生徒の地域への理解や愛着を深め、卒業後の県内定着や、県外進学後も地域とつながり続けることが期待されるところである。
また、各高校での地域と連携した取組みの成果は、学校説明会や文化祭、「かがわ産業教育フェア」などにおいて、中学生やその保護者に知っていただくことで、各高校を進路先として強く意識するとともに、高校生の視点を通した地域の魅力を感じていただきたいと考えている。
「せとうち留学」については、せとうち留学生の生活全般をサポートするコーディネーターを、地域おこし協力隊として、新たに2名配置することとしており、高校と地域の連携を深め、教育活動の広報を行う業務にも積極的に取り組んでいただくこととしている。
あわせて、この春に卒業した「せとうち留学」第1期生の皆様には、「香川県草の根交流アンバサダー」として、学んだ学校や地域の魅力を発信していただくほか、各学校の特色ある取組みに関する動画を作成し、SNSにて全国に発信したいと考えている。
県立高校の教育活動において、地域との連携はこれまで以上に重要になるものと考えており、地域の関係者との連携のもと、高校の魅力化とその情報発信に努めていく。
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