【概要】
会計年度任用職員の育休取得の現状と、正規・非正規職員における県のデータ把握の実態を確認した。
これを受け、総務部長から「正規・非正規を問わず、職員一人一人が輝ける県庁を目指す」と前向きな答弁を得た。
(質問1)
会計年度任用職員制度は令和2年に導入され、本県でも多くの現場をこの制度のもとで働く職員が支えている。
総務省の調査では、全国の会計年度任用職員のうち、およそ4分の3を女性が占めている。本県も例外ではないと考える。
さて、本制度が結果として女性に不利に働いていないか、という点が懸念されている。
会計年度任用職員にも産前産後休業や育児休業の権利が法律上認められているが、全国では、妊娠を申し出た後に再度の公募で選考され採用に至らなかった例、休業に入る前に任用が更新されなかった例、制度はあっても職場の事情から実際には取得しにくいといった例が報じられている。
正規職員では育児休業の取得が当たり前になりつつある一方で、同じ県政を支える会計年度任用職員との間に、両立支援の実態に差が生じているのではないかという懸念である。
本県は「女性職員が一層輝く香川県庁」を掲げ、女性活躍を推進しているが、その理念が会計年度任用職員にも等しく及んでいるのかが問われる。
そこでまず、本県の会計年度任用職員について、男女別の人数と構成比、産前産後休業・育児休業の取得状況について、
また、正規職員の人数と構成費と育児休業の取得状況について把握している範囲でお示しいただきたい。
(長谷人事課長)
香川県知事部局の会計年度任用職員は、令和8年4月1日時点で556人(男性311人・約56%、女性245人・約44%)であり、
育児休業取得者は過去3年では計4人(令和5年度1人、6年度1人、7年度2人)である。
一方、正規職員は2,888人で女性比率は約3割となっているが、
正規職員の育児休業取得状況について県は詳細なデータを持ち合わせていない。
(質問2)
女性活躍推進法に基づく県の特定事業主行動計画において、正規職員の育児休業取得率は100%に近い高い数値になっていたと承知している。
それに対し、会計年度任用職員の取得者は過去3年で4人(1%未満)に留まるのが現状とみられる。
国の同法に関するQ&Aでは、臨時・非常勤職員も行動計画の対象に含めるべきと明記されている。
さらに、職員の割合や給与、勤務条件、職場環境などの項目については、臨時・非常勤職員も対象に含むとされている。
これらを踏まえ、会計年度任用職員のすべてを対象外とするのではなく、項目ごとに分ける整理が妥当ではないかと考える。
例えば管理職登用などは馴染まないが、給与や休暇、職場環境、ハラスメント対策などの項目については、会計年度任用職員も県の特定事業主行動計画の対象に含めるべきではないかと考える。その点について見解をお伺いする。
(長谷人事課長)
香川県では平成28年3月に特定事業主行動計画を策定し、女性活躍や職場環境の整備、男性の育児参加などを積極的に推進している。
会計年度任用職員に対しても育児休業の取得を促しており、任用時の制度説明や、取得しやすい環境づくりに向けた各所属長との話し合いの機会を設けるなど、できる限り働きやすい職場環境の整備に努めている。
(質問3、要望)
今年から4年間の特定事業主行動計画において、雇用形態を問わず女性が輝ける環境を作るため、項目を分けて会計年度任用職員を対象に含めるよう重ねて要望する。
また、地方公務員育児休業法や男女雇用機会均等法が適用される同職員に対し、国が雇用の安定と適正運用を繰り返し求める中、妊娠・出産を経た職員の任用継続を担保する県の姿勢が問われていると考える。
仮に休業前に再公募等で不任用となった場合、現行の育休取得統計には現れず、最も不利益が生じやすい場面が把握の仕組みからこぼれ落ちているのではないかと懸念する。
そこで第一に、
採用時や妊娠相談時に「育休取得が可能であること」や「それを理由とした不利益取扱いの禁止」を確実に伝えるなど、周知を一層徹底すること、
第二に、妊娠・出産を経た職員がその後も安心して働き続けられているか、実態を継続的に把握し、検証していくことについて総務部長の見解をお伺いする。
(安藤総務部長)
法令に基づく不利益取扱いの禁止を前提に、任用時の書面説明や「子育てプログラム」を通じ、不利益が生じない旨の周知と制度活用を促している。
また、所属長の研修や「イクボス宣言」による環境づくりを推進している。
雇用継続に関しては、年度をまたぐ育休取得の意向がある場合も翌年度に再度任用して育休を継続させており、取得を理由とした雇い止めはしていない。
今後も状況を丁寧に把握し指導を徹底していく。
(質問4、要望)
県によるきめ細かな周知の取り組みを継続し、正規と非正規の育休取得率にある大きな格差を受け止め、引き続き安心して働ける環境づくりを要望する。
また、県庁内でも深刻化する人材不足と採用難航のなか、一度職場を経験し業務を把握している会計年度任用職員が復職することは、行政にとって貴重な戦力の確保につながる。
逆に、妊娠や出産を機に不安を抱えて離職することは、職員が積み重ねてきた経験や知識の大きな損失となる。
1から人材を育て直すコストを考慮すれば、働きやすい環境を整備することは未来への「投資」にほかならない。
一部の職員だけが守られる環境であっては当事者の精神的ダメージも大きい。
県が掲げる「職員一人一人が輝く香川県庁」という理念について、対象に会計年度任用職員も等しく含まれているのかお伺いする。
(安藤総務部長)
冒頭の質問に対する答弁でも申し上げた通り、会計年度任用職員は500人以上在籍しており、県庁内の非常に重要な業務を各部署で担っていただいている。
そのため、正規・非正規を問わず、職員一人一人が輝ける県庁を目指してまいりたい。
*会計年度任用職員とは
地方公務員法の改正により2020年(令和2年)4月から導入された制度。
1会計年度内(4月1日〜翌年3月31日)を任期として任用される、一般職の非常勤地方公務員を指す。

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