
【質問】
大規模災害発生時には、電気、水道等の途絶などにより、自治体の災害対応能力は著しく低下することが想定される。
このような事態に対処する手段の一つとして、被災自治体をサポートする旨の協定が民間事業者との間で締結されている。民間事業者は、自治体にはない専門的な技術や知識、資機材などを有していることから、様々な分野の民間事業者と協定を締結することで、広く的確な応急復旧活動が期待でき、幅広い分野で協力体制を整えておく必要がある。
県では、幅広い分野での協定が締結されているのか、また、県内の事業者が被災している可能性も含めて県外の事業者との協定があるかどうか、現在の締結状況を伺う。
また、各市町においても、民間事業者等とそれぞれ協定を締結していると思われるが、その状況について伺う。
【三谷危機管理課長】
大規模災害発生時には、行政だけでは十分な災害応急・復旧対応ができないことが想定され、これらを迅速かつ的確に進めるためには、委員御指摘のとおり、自治体にはない専門的な技術や知識、資機材等を保有し、物資の供給等が可能な民間事業者等と幅広く、災害時の応援協定を締結することは有効であると考える。
このため、県では、事業者の規模や活動エリアなどを踏まえ、民間事業者や各種団体と、御指摘の物資や食料、燃料等の確保や、インフラ・ライフラインの復旧、医療・救護対応、交通・輸送、災害時の広報、廃棄物処理や遺体の搬送等の衛生関係、復興に向けた支援といった分野をはじめ、幅広く協定を締結してきた。
今年度は、新たに、コーナン商事(株)と日用品や冷暖房器具等の供給について(R5.4.28)、ヤフー(株)と災害時の気象情報や避難情報等の情報発信について(R5.9.6)、協定を締結したところであり、本年11月1日現在、166件の協定を締結している。
県内事業者が被災した場合でも、県外から幅広く、生活必需品や食料・飲料などの物資調達等が図れるよう、協定締結に取り組んでおり、現在、全国展開を行っているスーパーマーケットやコンビニ、ホームセンターなど、県外に本拠を有する事業者と76件の協定を締結している。
また、市町においても、地元の民間事業者や各種団体などと災害時の応援協定を締結しており、避難所への飲料水等の供給やキッチンカーによる炊き出し支援、行政書士による被災者支援を目的とした相談対応、ボランティアセンターの設置・運営など、本年10月1日現在で、17市町合わせて、724件の協定を締結している
【再質問】
協定先との連絡調整、訓練等の実施状況について、協定先との連絡調整や訓練、協定内容の公表など、何も実施していない自治体も多いようである。
特に小規模自治体等では実施していない割合が高くなる。先進自治体でも、協定先との連絡調整や訓練、協定内容の公表以外の取組みは進んでいないようである。
本県及び各市町において、協定締結を有効に機能させるために、どのような対応をしているのか、伺う。
【三谷危機管理課長】
大規模災害発生時において、こうした協定を有効に機能させるためには、平時から、協定締結先と連携の強化を図っておくことが重要であることから、県では、毎年度、年度当初に、協定締結の内容の再確認も兼ねて、担当者や連絡先の確認を行うなど、情報の共有を図っているところである。
また、協定の実効性を確保するため、毎年、県が主催する各種訓練にも連携協定先に参加いただいており、総合防災訓練では、電力、ガス、通信、運輸、建設関係などの事業者や業界団体等に参加いただき、情報伝達や応急復旧作業等の手順の確認を行っているほか、支援物資物流訓練では、運輸事業者等の業界団体に協力いただき、支援物資等を物資拠点から避難所へ円滑に届けるための手順の確認を行うなど、連携強化を図っている。
さらに、年に2回実施している県の災害対策本部運営訓練にも、電力や通信事業者に情報連絡員として参加いただき、風水害や地震発生時における停電や通信障害への対応能力の向上に努めている。
市町においても、県と同様、協定締結先に市町主催の訓練に参加いただき、連携強化を図っていると伺っており、引き続き、防災・減災対策連絡協議会」で意見交換を行うなど、市町に協定の効果的な活用を促してまいりたい。
【再質問】
被災者の生活を維持するために必要な物資を配送業者等が避難所に届ける場合、物資の集積拠点や各避難所において、水や食料品、生活必需品など、品目ごとに大まかに分ける、物資の仕分けまで配送業者等がやってくれるケースがあると聞いている。
また、避難所に洗濯機や乾燥機等が提供された場合でも、避難所は被災対応による混乱等のため、据え付けることが困難なケースもあったと聞いている。
このようなきめ細かい部分についても、あらかじめ想定できる部分は民間事業者に対応を依頼する協定を締結する必要があると思うが、考えを伺う。
【田中危機管理総局長】
大規模災害発生時の避難所への物資の配送については、県が設置する一次物資拠点(サンメッセ香川)から、市町が設置する二次物資拠点への配送は、県が、香川県トラック協会と締結している物資輸送に関する協定に基づいて行うことになっている。
また、市町の二次物資拠点からそれぞれの避難所へは、各市町で締結している協定等をもとに、市町が担うこととなっている。
現在、県が締結しているトラック協会との協定では、「食料、飲料水、生活必需品その他災害応急に必要な資機材等の緊急輸送業務」となっており、配送先での品目ごとの物資の仕分けまで対応してもらえるような内容とはなっていないのが現状である。
また、洗濯機や乾燥機等の電気用品を避難所に提供する協定については、ホームセンターとの協定に基づき、調達から運搬までを規定しており、協定の中では、避難所での据え付けまでを依頼できるような内容とはなっていない。
そのため、発災直後や大規模災害発生時のように、県内全体に避難所が設置されるような場合には、これらの対応は難しいと考えるが、発災後一定期間が経過した場合や、局所的な災害発生時に対応が可能かどうかについては、協定の中で「協定に定めがない事項については協議のうえ定める」としているので、こうした協力について相談することは可能であると考える。
委員御指摘の協定先の事業者と連携したきめ細かな対応については、災害対応において、重要なものであることから、過去の他県での対応状況も参考にしつつ、どのような場合に、どのような協力を受けることが望ましいか、市町との意見交換の場である「市町防災・減災対策連絡協議会」等で意見交換を行うとともに、協定締結事業者とも意見交換してまいりたいと考えている。
【要望】
できる範囲で対応してほしい。災害が発生した際に、過去の他県での事例等も参考にしつつ、きめ細かな対応について、平時から取組みを進めてほしい。
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