防災県議会質問 2023.09.20

令和5年総務委員会(政策部関係)質疑状況 災害ボランティアセンターの設置及び運営に係る協定について

 

(質問)

災害列島ともいわれるこの日本ではその地形や気象などの自然的条件により、従来から多くの自然災害を経験してきた。このため、平常時においては、堤防の建設や耐震化など災害被害の発生を防止・軽減すること等を目的としたハード対策、ハザードマップの作成や防災教育など災害発生時の適切な行動の実現等を目的としたソフト対策の両面から対策を講じて、万が一の災害発生に備えている。

 

また、災害が発生した時には、災害発生直後の被災者の救助・救命、国・地方公共団体等職員の現地派遣による被災地への人的支援、被災地からの要請を待たずに避難所や避難者へ必要不可欠と見込まれる物資を緊急輸送するプッシュ型の物資支援、激甚災害指定や「被災者生活再建支援法」等による資金的支援など、「公助」による取組みが実施されている。

 

しかし、今後発生が危惧される南海トラフ地震や日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震、さらに近年激甚化・頻発化する気象災害などによって広域的な大規模災害が発生した場合において、公助の限界が懸念されている。

 

1995年の阪神・淡路大震災では、家族も含む「自助」や近隣住民、災害ボランティアの「共助」により生き埋めになった人の約8割が救出されており、「公助」である救助隊等による救出は約2割程度に過ぎなかったとされ、133.7万人のボランティアが行政を補完する重要な役割を果たし、ボランティア元年と呼ばれている。2011年の東日本大震災でボランティアの規模は150万人とさらに大きくなり、多くの災害ボランティアが全国から駆け付け、被災家屋の瓦礫除去や清掃、側溝整備、土砂の土嚢詰め、田畑・河川土手の瓦礫除去などに従事した。

 

近年多発する豪雨災害においては、浸水した建物の内装断熱材の除去や床下乾燥など被災家屋の修繕を、被災した住民たちが自らの手で正しく行えるよう、そのためのノウハウを有するNPOが、被災住民を対象とした技術研修を実施するケースが増えている。

このような災害ボランティアの受入れに中心的役割を担うのは、被災時に市町単位で設置される災害ボランティアセンターである。本県では、全国各地で毎年のように起こっている大規模な豪雨災害は幸いにして起こっておらず、これまでの災害ボランティアセンターを設置し、運営した経験は少ないと想像しており、発災時の円滑な災害ボランティアの受入れに少し不安を感じているところである。

 

そこで、まず、県内における災害ボランティアセンターの設置実績について、伺う。

 

また、災害ボランティアセンターを発災直後からスムーズに設置するためには、設置主体である市町の社会福祉協議会と市町が事前に「災害VCの設置・運営に係る協定」を締結していくことが求められている。そこで、県内市町における協定の締結状況について併せて伺う。

 

(政策部長)

委員御指摘のとおり、市町の災害ボランティアセンターは、災害ボランティアを受け入れるのに中心的な役割をするということで、被災時において、市町の社会福祉協議会が主体となって、地域の被災状況やボランティア活動のニーズを踏まえて設置して、災害ボランティアの受付や支援ニーズと活動のマッチング等を行っている。

 

お尋ねの市町の災害ボランティアセンターの設置実績は、本県の場合、平成16年、これは台風が何個も来た年であるが、16号、21号、23号で、本県にしては結構被害があり、被害が実際にあった5市3町、高松、丸亀、坂出、さぬき、東かがわ、当時まだ合併していなかった国分寺町、三木町、豊浜町で設置されたほか、平成29年の台風18号の際に、1町、多度津町で設置されており、平成16年には県内外で合わせて延べ6,144人、29年には県内から延べ71人の災害ボランティアを受け入れたところである。

 

もう一つのお尋ねの、災害ボランティアセンターを被災時にスムーズに設置するために、事前に市町の社会福祉協議会と市町との間で結ぶ協定については、本年8月末現在、7市5町で締結されており、1市4町で未締結の状況である。

 

(再質問)

今答弁があったように、災害ボランティアセンターの設置の実績は少なく、災害ボランティアセンターの設置・運営に係る協定締結も、一部の市町ではまだ結ばれていない、1市4町でまだ結ばれていないということがわかった。

 

改めて、災害はいつ、県内のどこで起こるかわからないということを踏まえると、すべての市町において円滑にボランティア災害ボランティアセンターが設置・運営されるように、県として市町の協定締結を促していく必要があると思うが、いかがか。

 

また、協定締結に加えて、被災時を想定した訓練の実施など、今後の取組みも必要と考えるが、いかがか。

 

(政策部長)

御指摘のとおり、市町と市町の社会福祉協議会が協定を結んでいれば、ある程度役割分担をして被災時にすぐボランティアセンターを立ち上げて、ボランティアを受け入れるということが円滑にできるので、積極的に県としても働きかけていかなければいけないと認識している。

 

このため、昨年の12月に県は、発災時に市町の災害ボランティアを支援・補完する役割を担う、県レベルの香川県災害ボランティア支援センターの設置・運営について、その設置主体となる香川県社会福祉協議会と県との間で協定を締結したところである。

 

香川県の災害ボランティア支援センターの役割は、被災した市町の災害ボランティアセンターと連携して、地域では対応が難しいボランティア活動のニーズを把握し、被災していない県内の市町や県外の関係団体と調整し、災害ボランティアの派遣要請等を行う役割をするものである。

 

協定の締結により、県と県の社会福祉協議会での役割分担や費用分担を明確にして、県の支援センターも県内での被災があれば円滑な設置・運営を図るということはやらないといけないが、県が自ら率先して社会福祉協議会と協定を締結することで、市町の災害ボランティアセンターの協定締結に向けた協議が、推進していくということを期待して、県としては県レベルのセンターの協定を結んだところである。

 

また、今年5月には災害ボランティアの市町の主管課長会議も開催し、呼びかけや意見交換も市町の皆さんと行ったところである。こうした取組みや県が県の社協と協定をしたことにより、県が協定を締結した昨年12月以降、2市、丸亀市と坂出市が協定締結を新たに締結し、未締結の5市町のうちの4市町が、今締結に向けて協議中ということになっているので、協定締結に向けた協議に一定進展があったと考えているところである。

 

今後は今年1月にも実施した、県、市町のセンター設置から初期の運営までを想定した、行政と社会福祉協議会とボランティア団体による、3者連携訓練を実施したいと考えている。このほか、県の社会福祉協議会と締結した協定の内容を具体化する県版の運営マニュアルの策定も予定している。その策定に当たっては市町の災害ボランティアセンターの運営マニュアルの策定・改訂に繋がるようにしていきたいと考えており、県としてはこれらの取組みを通じて、被災時において全県的な災害ボランティア支援体制が構築できるように、進めてまいりたいと考えている。

 

(要望)

県が各市町と社協の災害ボランティアセンターの設置・運営に係る協定を締結するように、促してくれているということはありがたい。

 

その上で、これから、行政と社協とボランティアが協力しながら、なかなか災害が普段ないという状況で、実際の災害が起きてからでは遅いという側面もあるので、練習、実際の部分ではないが、そういった準備期間が十分にあると捉えて、ぜひ、そういった取組みを進めてもらえればと思う。

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