文化観光教育環境県議会質問 2024.02.26

令和6年総務委員会(政策部関係)質疑状況 せとうち讃岐ジオパーク構想について

 

(質問)

大地の成り立ちを学び、活用していこうという取組みであるジオパークを取り上げるのは、香川県には、未活用の宝物や磨かれていない宝石がたくさんあると思うからである。それらをジオというストーリーによって磨き上げ、誘客に結び付けることができると思っている。

 

例えば、うどんを食べに来られる方は多いと思うが、その讃岐うどんの材料や背景、ルーツをジオの視点から見てみるなど、それだけじゃない香川県という部分を真のねらいとして、本県ならではのストーリーに着目し、魅力を発信したいと思っている。

 

その他、飯野山を代表とするおむすび山、讃岐七富士、屋島、瀬戸内海の多島美、寒霞渓の渓谷美といった特徴は、1400万年前の奇跡の火山活動によって形成された。これらの地域資源をどう守り、最大限に活用できるかは、ジオの視点からプロモーションできるかにかかっている。

 

香川県全域を、せとうち讃岐ジオパークとして位置付け、その資源を活用することについて、県の考えを伺う。

 

(地域活力推進課長)

地球や大地を意味するジオと公園を意味するパークを組み合わせてできた造語であるジオパークは、日本ジオパークネットワークによると、地質や地形から地球の過去を知り、未来を考えて活動する場所とされている。

 

また、ジオパークは、そのエリアの地域住民が主体となってボトムアップの活動を進め、持続可能な社会の実現を目指すものとされている。

 

現在、香川大学の長谷川特任教授を中心に進められている、「せとうち讃岐ジオパーク構想」は、香川の大地、自然、人々の暮らしや産業のルーツなどの関係性を探求するとともに、災害に備えたまちづくりや、地域産業の振興、ジオツーリズムなどによる交流の活性化に取り組み、持続的な発展を目指すと同時に、日本ジオパーク、さらにはユネスコ世界ジオパークの認定を目指すこととしている。

 

同構想の実現を目指す組織で、香川大学に事務局を置く「讃岐ジオパーク構想推進準備委員会」に本県も今年度から、会員として参画している。

本県には特徴を持った地質や地形などが点在しており、そうした地質遺産を地域資源として活用することは意義があると考えている。

 

(再質問)

日本ジオパークとユネスコ世界ジオパークの認定に向けた取組みについて、現状と課題を伺う。

 

(地域活力推進課長)

現状の取組について、県としては、ジオツーリズムの推進や、県民の関心を高めることが重要であるとの考えのもと、本県が有する地質や地形等の地域資源を活用する形で、観光や教育などの関係部局が個々の取組みを進めている。

 

具体的には、機運醸成に向けて、ジオに注目したシンポジウムの後援や、ジオサイトを学ぶ体験型イベントの助成高校生対象のジオ教材から学ぶフィールドワーク研修、瀬戸の島々の成り立ち等を学ぶ瀬戸内アートサマープログラム、小中高等学校の教員に対する研修などを行っている。

 

また、ジオツーリズムを推進する観点からは、ジオサイトを巡るガイドツアー等に関する県公式観光サイトでの情報発信や、香川大学や県内の民間企業等と連携して、ジオの観点から香川の食文化を観光等に生かすジオガストロノミー研究等への参画などに取り組んでいる。この他、長谷川特任教授を中心に、委員会では、様々な機関と連携し、ジオ初心者教室や石の文化に焦点を当てた公開講座テレビなどでの広報活動が行われている。

 

認定に向けた課題については、審査を行う日本ジオパーク委員会の基本方針に審査の評価ポイントが示されており、主なものは、活動主体が地域の地質遺産について理解・保全し、価値を伝えていること。また、活動主体がジオツーリズム等の方法により、地質遺産等の地域資源の活用を図ろうとしていること。また、ジオパークの活動を今後進めていくための仕組みや組織・拠点等の体制ができていること。また、これまで行われてきたジオの活動が、認定後により発展することが見込まれること、などが挙げられている。

 

一方、現在日本ジオパークの認定を受けている他の地域の状況を見ると、46ある認定地域のうちほとんどの43地域は、認定が開始された2008年から2018年までの10年間に新規認定を受け、それ以降ここ5年間の新規認定は、土佐清水市をはじめ、3地域にとどまっている。また、2017年に認定が取り消された地域、また、2020年に費用対効果の観点から、認定を返上した地域がある。

さらに、新規認定を受けた後で、エリアを拡充し認定を受けた地域もある。こうした状況が見られるため、他の地域の動向も注視していく必要があると考えている。

 

繰り返しにはなるが、ジオパークは、地域住民が主体となりボトムアップの活動を進めていくことで、持続可能な社会の実現を目指すものとされているため、県としては、次のような課題、例えば、審査で求められるポイントを将来にわたり継続、充実させていくことができるか。また、地域住民が主体となった活動が展開されるよう、県内市町を含めた地域の機運は高まっているか。また、どういう活動がどういう役割分担で、費用対効果を考えて行っていくのか、などの課題について、関係者間での十分な検討が必要と考えている。

 

県としては、引き続き、準備委員会のメンバーの一員として、せとうち讃岐ジオパーク構想の実現に向けて、関係者と連携した取組み、必要な支援に努めていきたいと考えている。

 

(要望)

 2015年以降、認定が進んでいないということだが、ユネスコ基準の審査が適用されることになり、準備期間がかかるようになったという理由があるようだ。この点、国外では、ユネスコ世界ジオパークを目指す国や地域が急速に増えており、現在195のユネスコ世界ジオパークが活動している。このような傾向も踏まえ、ぜひ県内での機運醸成を図っていただきたい。

 

県内の自然や人々の暮らし、産業がジオというストーリーから見直され、それらを保護・活用し、子供たちに教育し、安心で持続可能な地域づくりに取り組むことで、香川で育った子供たちが、この讃岐の大地で生まれ育ったことを誇りに思い、地元のために何かしたいと戻ってくる、そして香川を訪れた人が讃岐の深さを知り、もっと知りたいと長く滞在し、しっかりお金を落としてもらう。地場産業のブランディングを推進していけるよう、機運が醸成されたら、ぜひ県が中心となり、リーダーシップを発揮していただきたい。そして、県内に散らばっている宝石をしっかり磨いて輝かせていただきたい。

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