産業教育環境県議会質問 2026.03.12

193. 令和8年2月県議会定例会 一般質問2日目 質問1点目 R8,3,12 香川・せとうちnext小泉敦

質問の第1点目は、ユネスコ世界ジオパーク認定に向けた推進体制の構築についてです。

瀬戸内海と讃岐の山々が織りなす独特の景観は、古くから国内外の人々を魅了してきました。シーボルトらがその美しさを称賛したといわれ、昭和9年には瀬戸内海が、我が国初の国立公園に指定されております。

本県では、現在、讃岐ジオパーク構想推進準備委員会が、「せとうち讃岐」を地域名として日本ジオパークネットワークの準会員となっており、この準備委員会に、香川県は加入しております。

本県の来年度予算案におきましても、香川県全域のユネスコ世界ジオパーク認定に向けた取組みが目指されております。また、「海の復権」をテーマとして掲げる瀬戸内国際芸術祭における「アートによる価値の創造」に加え、ジオパークにおける「ジオによる価値の創造」を進めることで、その相乗効果を生み出す、という方向性も打ち出されております。

一昨年の2月に、総務委員会でも質問させていただきましたが、機運の醸成を含め、ユネスコ世界ジオパーク認定を目指すこの取組みは、ぜひ進めていただきたいと願っております。

 

もっとも、ジオパークが目指すものは、単なる景観評価ではありません。

大地の成り立ちを起点に、自然、文化、歴史、産業、そして人々の暮らしを一体の物語として捉え、保全と活用を両立させながら持続可能な地域づくりを進める枠組みであります。

ユネスコ世界ジオパークの審査においては、学術的価値はもとより、管理体制、地域住民の参画、持続可能な観光との連動、教育への展開が重視されます。

さらに認定後も4年ごとに再認定審査があり、継続的な取組みが求められます。すなわち、一過性の観光施策ではなく、県政全体を横断する地域戦略としての位置付けが不可欠であります。

 

このような観点から、このたびは具体的に次の3点についてお伺いいたします。

 

一点目は、市町との一体的な推進体制の確立と地域住民の機運醸成についてです。

現在、讃岐ジオパーク構想推進準備委員会には、まだ加入されていない自治体もあります。しかし、ジオパークはエリア全体を包括的に管理する体制が求められます。そして、特定の自治体だけの取組みではなく、県と全市町がそれぞれの強みを活かしながら参画する枠組みを構築することが重要です。ジオパークは、既存の観光資源を否定するものではなく、それらを「大地」という視点で再編集し、価値を高める取組みです。その意義を共有し、県内全市町がメリットを実感できる体制づくりを行うとともに、県民の機運醸成が必要と考えます。

そこで、知事にお伺いいたします。

今後、香川県全域をエリアとした「日本ジオパーク認定」、さらには、将来的な「ユネスコ世界ジオパーク認定」を目指していくためには、まずは、讃岐ジオパーク構想推進準備委員会に、県内の全市町に加入していただくことが必須条件であると考えますが、県として、来年度、どのように取り組もうとしているのか、知事の考えをお聞かせください。

また、それと共に、県民の方々の、県内のジオサイトやジオパーク認定の意義などについて理解を深め、ジオパーク認定の機運を醸成していくことが重要と考えますが、県民の機運醸成について、どのように取り組もうとしているのかも、あわせてお聞かせください。

 

二点目は、観光事業者や経済団体との連携についてです。

ジオパークは、保全と共に活用が柱となっており、地域経済との結びつきがなければ持続しません。観光地域づくり法人DMOや観光関連事業者、商工団体などと連携し、ジオの視点を取り入れた商品開発やガイド育成、広域ルート形成を進めることが求められます。

そこで、知事にお伺いいたします。

観光事業者や経済団体等の関係団体との連携についてどのように取り組んでいくのか、知事の考えをお聞かせください。

 

三点目は、教育への展開についてです

五色台や屋島、そして小豆島など、本県には地質学的に価値の高いサイトが数多く存在します。しかし、学校教育の中で「ジオパーク」という体系的視点が十分に取り入れられているとは言い難い状況ではないでしょうか。防災教育、地域学習、さらには「総合的な探究の時間」においても、ジオの視点は極めて有効だと考えます。地域の成り立ちを学ぶことは、シビックプライドの醸成にもつながります。ジオパークの視点を教育に組み込む取組みを進めるべきではないでしょうか。

そこで、教育長にお伺いします。

ジオパークについて、例えば「総合的な探究の時間」のテーマの一つとして案内するなど、学校教育分野への展開について、どのように取り組んでいくのか、教育長の考えをお聞かせください。

地域活力推進課

(知事答弁)

小泉議員の御質問にお答えいたします。

まず、ユネスコ世界ジオパーク認定に向けた推進体制の構築についての御質問がございました。

 

県も加入している「讃岐ジオパーク構想推進準備委員会」は、香川全域のジオパーク認定を目指しており、その実現には、県及び全市町が一体となって取り組むことが不可欠であります。

このため、既に準備委員会に15市町が加入しておりますが、加入していない自治体に対して、まずは、ジオパーク認定の意義や効果等を、準備委員会とともに説明し、全市町の加入促進を図ってまいります。

 

県民の皆様に対する機運醸成の取組みにつきましては、準備委員会が中心となり、各市町でのポスター巡回展をはじめ、県民を対象にジオサイトを巡るツアーを毎年実施しているほか、世界的に著名な大学教授等を招聘した、シンポジウムの開催などに取り組んでおります。

 

来年度は、これまで以上に準備委員会と連携を図り、これらの取組みを継続するとともに、新たに「香川県民の日」にあわせたイベントの開催も検討するなど、県としても、ジオパーク認定に対する理解促進と機運醸成を積極的に図ってまいります。

 

各観光事業者や経済団体等との連携につきましては、例えば、県観光協会等と連携し、食文化の成り立ちと魅力を発見・発信する「ジオ・ガストロノミーツーリズム」を通じて、ジオパークへの理解を深めているところであります。一方で、現在、準備委員会では、各観光事業者や経済団体等の参加が現時点では少なく、ジオパークの認定に向けて、観光面や産業振興面などにも、その効果が幅広く及ぶことを、今後ともお知らせして、準備委員会への加入促進を図ってまいりたいと考えております。

 

今後は、準備委員会と一層緊密に連携し、県や市町、関係団体等が一体となり、ジオパーク認定に向けた取組みを進めてまいります。

高校教育課

(教育長答弁)

小泉議員の御質問にお答えいたします。

まず、ユネスコ世界ジオパーク認定に向けた推進体制の構築についてであります。

 

 学校においては、地学や地理の学習などで地形の成り立ちや特徴を体系的に学んでおりますが、県内のジオパークやジオサイトを取り上げることは、学びを深める観点から有効なものと考えております。

 

また、ジオパーク等は生徒が興味・関心に応じて、観光や防災などの観点からの様々な課題を見出すことができるため、総合的な探究の時間において、大学教員や

地元のジオガイド等とも連携し、その解決策を探ることなども期待できます。

 

県教育委員会といたしましては、今後、知事部局等で予定されている、ユネスコ世界ジオパーク認定に向けた基本計画の検討等にも参画する中で、学校への積極的な情報提供と探究的な学びとの親和性を伝えることで、ジオパーク等の学校教育分野への展開を図ってまいります。

 

 

2点目へ

 

 

  • SHARE

カテゴリー 一覧

PAGE TOP