
(質問)
まず、商工会の組織基盤の維持と事業承継の推進についてご質問する。
地域経済を支える小規模事業者にとって商工会は最も身近な経営支援機関であり、補助金の申請や金融相談、経営改善支援、販路開拓支援など、日常的な経営課題に寄り添う重要な役割を担っている。
特に、島しょ部や中山間地域においては、専門家や金融機関へのアクセスが限られる中で、商工会は事実上唯一の、総合的な、経営支援の機関として機能している場合も少なくない。
しかしながら、現場の声としては事業者の高齢化や廃業の増加によって商工会の会員数が減少傾向にあると指摘を受けている。
事業所そのものが減少すれば会員数の減少は避けられない側面もあるが、会員減少が続けば商工会の財政基盤や支援体制にも影響が及び、結果として地域の経営支援力が弱体化することが懸念されている。
特に小豆島地域では高齢化率も高く、家族経営や個人事業主が多いという特徴がある。こうした地域において商工会の機能が維持されるかどうかは、地域経済の持続性に直結する問題であると考えている。
そこで、県として、県内の各商工会の会員数や加入率の推移をどのように把握し、その減少要因をどのように分析しているのか、そして、商工会の組織基盤を維持強化していく観点からどういった支援や方策を講じているのか、所見を伺う。
(寺嶋商工労働部長)
昨年度の県内商工会の会員数は、9,159社であり、平成28年度からの9年間で715社、7%の減となっている。商工業者に占める会員数である加入率は61%である。これについては、9年前の平成28年度からほぼ1%減で、ほぼ横ばいになっていることから、結果的に、業者数の減少に応じて加入率数も減少しているといった状況である。
続きまして、小豆島地区の昨年度の商工会の数は107社であり、9年間で約6%の減となっている。加入率は67%ということで、これも9年間で約2%の減という状況である。小豆島地区については、県全体の状況に比べると加入率が67%ということで、県全体が61%であり、6ポイント高いという状況である。
会員数の減少というのは若干緩やかな傾向で、県全体が7%減に対して6%減であるが、トレンドとしてはやはり小豆島地区も基本的には業者数の減少に応じて会員数が減少しているといった傾向である。
続いて、この減少要因は何かということで、県全体、小豆島地区いずれも廃業と解散と経営者の死亡が大体全体の8割から9割という状況である。商工業者の減少に応じて会員数が減少している状況であるということで分析をした。
支援と方策ということについては、こうした状況を踏まえ、県は、事業者の廃業や解散により地域で培われた技術やノウハウの連鎖、もしくは雇用というのが喪失するのを防ぐ、これは本当に喫緊の課題だと思っている。
併せて、そうすることによって商工会の組織基盤も維持することできると思うことから、まずは商工会と連携して事業承継を促して事業が継続していくということが非常に大事ではないかと思っている。
各商工会においては、新規創業者への積極的な加入勧奨を行っており、廃業や解散は仕方がないが、新しく起業する方もいるため、そうした方への勧奨も積極的に行っている。
商工会が会員の増加に向けた活動ができるよう、県から商工会や商工会連合会などに交付金を交付しており、財政面の支援も行っている。
県としては、今後も各商工会に対して運営状況と課題を聞き取る中でさらに必要な支援や方策がないか尋ね、商工会と一緒に二人三脚で効果的な取り組みを進めてまいりたい。
(再質問)
答弁のとおり、廃業や解散、死亡といった形で減少しているということであるが、その中でやはり事業承継としてどのように対策を打っていくのかを小豆島町の商工会の方で伺ったところ、新規創業を希望している方は一定数おり、相談があると聞いている。
他方でやはり高齢により廃業を検討しているというケースや、個人事業主の場合、事業承継という選択肢そのものが元々念頭になく、相談に至っていないというケースがあると伺っている。
つまり、事業承継という制度があって、県の取組みでも先ほど答弁いただいたようにされているが、やはりその制度が十分に届いておらず、結果として承継の可能性があるにも関わらず事業が閉じられている実態があるのではないかと懸念している。
廃業はやむを得ない場合もあるが、承継という選択肢が検討されないまま失われる事業があるとすれば、それは地域経済にとって大きな損失であり、特に島内で唯一の業種や、地域生活を支える基盤的な事業が途絶えるということは単なる1企業の問題にとどまらず地域インフラの喪失につながりかねないと思っている。
事業承継の支援については県としても制度整備やネットワークの構築に取り組まれていることは承知しているが、今後は相談件数の増加だけでなく、廃業予定者に確実に承継という選択肢を提示して、創業希望者とのマッチングを実行性ある形で進めていただくことが重要だと考えている。
そこで県として、商工会とより緊密に連携し、廃業を検討している事業者への事前アプローチを強化するとともに、創業希望者とのマッチングを含めた事業承継の実効性をどのように高めていくのか、今後の取組方針について見解を伺う。
(寺嶋商工労働部長)
委員ご指摘のとおり、事業承継を促進していく上では、やはり廃業を検討している事業者の方々に事業承継といった選択肢があるというのを知っていただく必要があると思っている。受動的に考えるのではなく、前向きに考えていただくことがまず重要ではないかと考えている。
このため、県では今年度から新規事業として、本当に地域の事業者の状況をよく知る商工会等と連携し、事業承継に向けて取組みの必要性が高いにも関わらず支援機関等に相談できていない事業者にプッシュ型でアプローチする事業を4つの商工会議所と2つの商工会、いわゆる6つの商工会議所等と連携して今年度は行っている。
具体的には、商工会や商工会議所が経営者の年齢を踏まえて事業を進めるべき緊急性の高い、例えば「ぼちぼちもう見つけないかんよ」とか、「地域で生活インフラとして本当に大切なものだから廃業になったら本当に地域困っちゃうよ」といった事業者をピックアップして、事業承継の意向等を確認するアンケートを一斉に送付し、その回答内容を踏まえて実際個別に訪問行い、「じゃあもうちょっと考えるか」という事業承継の検討を進めたいという意向が示された方々に対しては、逆に創業希望者、いわゆる創業したいという希望者も、いわゆる「後継者バンク」という新たに創業したいという方も登録する制度があることや他で事業しているが、この事業もしてもいいという、事業拡大を希望する事業者なども商工会は知っているので、そうしたところとのマッチング支援を行うということをやっているところである。
今年度は6つの商工団体で延べ190の会員の方々、そのうち小豆島地区においては土庄町商工会が参加しており、土庄町商工会で38の会員がアプローチしたところである。来年度は今年度のこの6つの商工会等に続いて、新たに小豆島町商工会などの7つの団体に参加してもらい、計13の商工会等に広げたいと考えている。
これら以外にも、事業承継に関しての窓口機関ということで、「香川県事業承継・引継ぎ支援センター」というのができた。それまでM&Aが商工会議所で、親族内承継は支援財団と分かれていたのを一本にし、引継ぎ支援センターというのを設け、県や商工会が今やっているアプローチ事業以外に、代表者の年齢が比較的高い事業所を抽出して5000件くらい毎年ピックアップしてアンケートを送り、それぞれの機関で役割分担しながら、あの手この手で実施しているところである。
今後については、来年度のこの13商工会等に広げるマッチング支援の取組みを早期に全ての商工会議所・商工会に広げたいと考えている。
これで廃業等を検討している事業者へ積極的にアプローチを強化していきたいと考えており、引継ぎ支援センターに、創業希望者や事業を拡大しようという希望者から、事業を譲渡したい、誰かに譲りたいといった事業者双方の情報がきちっと集約されてマッチングの実効性が高まるように、いろんな各団体と連携する必要があるので、県や各商工会議所以外にも例えば産業支援財団や引継ぎ支援センターもあり、そうした機関がより緊密に連携して、こうした取組みを実効性のあるものにとしてまいりたい。
(要望)
今実施している商工会によるプッシュ型の掘り起こしは、令和8年度に13地区に広げられるということで、とても重要だと思っている。
実際そのアンケートを送付された上でそれに反応があるかないかっていうのも分かると思う。アンケート自体も引き続き、また改めて何回か来ているからちょっとやってみようというケースもあると思う。
あまり事業承継のことを念頭に置かれていない方に、少し選択肢として増やしていただくよう、是非引き続き進めていただだきたい。
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