福祉・介護県議会質問 2025.11.06

2025年度決算行政評価特別委員会質疑状況 障害者の工賃向上に関する事業について

 

 

(質問)

成果説明書の156ページあたりが該当するが、「かがわ工賃向上指針」における令和6年度の目標工賃は月額23,100円になっていたが、実績は23,232円と、目標を少し上回る結果になったと承知している。

 

この結果をどのように評価しているか。また、平均値を押し上げた要因が、一部の単価の高い事業所によるものなのか、それとも全体的な底上げの効果があったのか、そうした部分に関する見解を伺う。

 

(河本障害福祉課長)

主要施策の成果説明書156ページの障害者就労支援事業などに関する質問について、お答えする。

 

障害者が地域で自立した生活を送るためには、障害者の就労を支援することに加えて、一般就労が困難である方の福祉的就労における工賃の水準向上を図ることが必要であると考えている。

 

県では、平成24年10月に、本県の目標工賃や事業者の役割、県の支援策を記載した「かがわ工賃向上指針」を策定し、以降、3年ごとに見直しを行いながら、就労継続支援B型事業所の工賃向上に取り組んでいるところである。

 

現在は、令和6年度から令和8年度までを期間とする「第5期か0がわ工賃向上指針」の期間中であり、この中で、令和6年度の目標工賃については、令和5年度実績に、平成30年度から令和4年度までの平均伸び率を上回る3.0%を乗じた23,100円を設定しており、令和7年度は23,800円、令和8年度は24,500円としているところである。

 

今回、令和6年度の平均工賃月額の実績が23,232円となり、目標の23,100円を上回ったことについては、県の支援策も活用しながら、各事業所が工賃向上に向けて取り組んだことに一定の成果があったものと考えている。

 

また、事業所ごとの平均工賃月額を確認したところ、令和6年度の就労継続支援B型事業所は158事業所あり、令和6年度に開設した11事業所と、休止した3事業所を除く、144事業所の、令和5年度と6年度の平均工賃月額を比較すると、増加した事業所は85であり、減少した事業所は59であった。

 

このうち、前年度より増加した85事業所については、令和6年度の平均工賃月額の23,232円を上回っている事業所が38事業所、下回っている事業所が47事業所であり、平均よりも高い事業所と低い事業所の両方があったことから、全体的な底上げにより、平均工賃月額が上昇したものと考えている。

 

(再質問)

85か所の事業所が、工賃がアップしたということで、先程他答弁いただいたように、県の様々な支援策が一定程度行き届いているのかと感じている。

この工賃向上の取組みは、平均値の上昇そのものも大切だが、ダウンしているところも59か所あるということで、事業所間や地域間の格差をどのように縮めていくかが、今後の課題だと感じている。

 

本県として、現時点で特にどのような課題を認識し、県平均を下回る事業所や地域に対して、どういう支援策を講じようとしているのか伺う。

 

(河本障害福祉課長

 令和6年度の158事業所の平均工賃月額の実績を見ると、上位20%にあたる30事業所の平均は41,468円、下位20%にあたる30事業所の平均は10,662円となっている。また、第7期かがわ障害者プランの圏域である、東部障害保健福祉圏域の平均は21,923円、小豆障害保健福祉圏域の平均は16,006円、西部障害保健福祉圏域の平均は23,614円となっている。

 

工賃については、事業所による違いはあるものの、各事業所において工賃向上計画を策定し、職員や担い手の様々な障害特性による作業能力、設備など、それぞれの事業所の状況に応じて事業を行っていることから、県としては、各事業所が、これまでを上回る工賃となるよう、必要な支援を行っていくことが重要と考えている。

 

このため、県では、「第5期かがわ工賃向上指針」に基づいて、1点目として専門家派遣事業、2点目として研修事業、3点目として香川県社会就労センター協議会における共同受注窓口の効果的な運用、4点目として官公需等による受注の推進、の4つの取組みを進めているところである。

 

具体的には、1点目の「専門家派遣事業」については、中小企業診断士を事業所に派遣し、販路開拓や新規事業の立ち上げ、経営改善に関する助言等を行うもので、これまでに派遣事業を活用した事業所においては、翌年度に平均工賃月額が上昇している実績があった。令和6年度は、希望のあった1事業所に対し、計6回の派遣を行ったところである。

 

2点目の「研修事業」については、事業所の職員を対象に、先進事例の紹介や経営等の企業的手法の導入等をテーマとした研修会を実施するものであり、効果的、先進的な取組みを学べる機会を提供するものである。令和6年度は、全事業所のうち44%の事業所が参加し、「工賃向上のために必要な5つのチカラ」、「多様でユニークな支援のあり方について」の2つのテーマで、2回実施したところである。

 

3点目の「香川県社会就労センター協議会における共同受注窓口の効果的な運用」については、同協議会が共同受注窓口となり、商品や役務等を受注することによって、それぞれの事業所は、発注元の企業と直接交渉するなどの負担なく仕事を受注できることに加え、商品や業務の質を保証するとともに、大きなロットの発注についても、協議会加入事業者が共同で対応することが可能となる。令和6年度の年間取扱額は1億110万円で、令和5年度の9,702万円余と比べ、約408万円の増加となっている。

 

4点目の「官公需等による受注の推進」については、「国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律」に基づく物品等の調達の推進を図るため、情報提供等を行うもので、令和6年度は、県庁内の各所属において「ハートフル推進員」を選定し、優先調達に関する説明会において、調達可能な品目や契約方法等を紹介し、積極的な発注を働きかけ、実績は、2,425万円余となっている。

 

引き続き、工賃向上指針に記載している、これらの事業に継続的に取り組んでまいりたいと考えているが、今ある制度が十分に活用いただけていないとも思われるので、今後、これまで以上に、これらの事業の活用を働きかけ、平均工賃月額の上昇が図られるよう、支援してまいりたいと考えている。

 

(再質問)

4つの事業によって、工賃アップを図っていただいており、それぞれの実績も教えていただき、ありがたい。

 

専門家の派遣が、希望があるところには計6回派遣したということだったが、年間を通して、どの程度派遣があるかとか、研修に参加した事業所の44%がどこだったかは把握しているものと思う。

共同受注窓口による取扱額がアップし、1億円となったなどのそれぞれのデータがあると思う。

 

例えば、隣の高知県では、もしかしたら見ていただいたかもしれないが、工賃向上計画の中で目標額を設定したり、前期の課題を、次の期間に要因を分析して、それを反映させたりするなど、そうした形で結構詳細に、要因分析や次の取組みについて記載されており、すごく丁寧に書かれているなと感じたところである。

 

そういった見える化、例えば、この事業は、これだけ取組みを行った結果、たくさんの受講者がいたとか、たくさん派遣した、あとは、こういった窓口があるとか、窓口を利用していただいているところが多くて、それだけ取扱いの売上額がアップしたなど、そうした実績や過去の経緯の部分についても、かがわ工賃向上指針に含まれていると、それを見る事業所にとっては、「こういったものがあるので利用してみよう」というふうにつながってくるのではと感じている。

 

例えば、先程の答弁には、オンラインショップのことなども含まれていたが、オンラインショップはどの程度閲覧件数があったのか、農福連携でどの程度マッチングが進んだのかなど、そうした様々な事業の実績をアップすることで、より幅広く、より多くの事業所にとって利用する機会になるかなと感じている。次期、第6期の指針は、まだ少し先ではあるが、ぜひそうしたデータを反映させることで、今後の工賃アップにつながってくるように感じているので、そうしたデータを反映させることについての意見を伺う。

 

(河本障害福祉課長)

事業所の方にとって分かりやすく見せていくということは大切な観点と思うので、どういったことができるのか、考えてまいりたいと思う。

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